多汗症 ワキガ 治療？手術？ その前にすることって何？

和食をしっかりというのは、米のご飯・味噌汁･魚類･野菜類をバランスよく摂る　という意味のことです。
お米とみその大豆で体に必要なたんぱく質はほぼ補えます。

そこに魚などで脂肪分を摂り、野菜などで繊維をとれば私たちが必要とする栄養素はほぼ間に合います。

また植物性油は動物性の脂肪分や動物性油と違い、体の中のコレステロール値を下げてくれる働きをします。炒め物などをするときには、バターではなく、植物性の素材からできている油を使ってください。
もともと日本人は体臭の少ない民族の部類で、それは身体の体毛の数やお風呂に入って身体を清潔にするという理由ももちろんありますが、食事の内容が、お米、大豆、魚、野菜などが主だったからというのが大きいです。

言葉は悪いですが、外国の事を毛唐などといったのは体毛の濃さからの見た目ですし、畜生を食べると恐れられたのも日本人が自分たちが食べていなかった牛肉などを食べてその体臭がきつかったから敬遠されたと考えられないでしょうか。
そう考えると、今の食生活が外国風になってきてわきがが増えてきているというのもうなづけると思います。

栄養も豊富ですし、おいしいので全く食べないというのではなく、身体に影響の無い分だけ食べ、だんだんと体質を変えていくのが最もいい方法だと思います。

卵はそれがひよことして産まれることからも分かるとおり、大変すばらしい栄養素です。
その分脂肪やコレステロールが多く含まれているのも理解できますね。

手軽に調理できるので、つい使ってしまいますが、１日に１個程度にしておいてください。てんぷらやフライなどのつなぎとしても使ったりしていますので、注意してください。

牛乳も手軽に飲めて栄養価の高いものですが、多く飲めばいいというわけではありません。なるべく濃厚タイプを避けて、低脂肪のものをコップに１~２杯を限度にして下さい。
チーズやバターがおいしいのはそこに含まれている脂肪分のうまみによるものです。料理の味付けなどに使うととてもおいしいのですが、毎日使うということは毎日動物性脂肪を体に溜め込んでいるのと同じ事になってしまいます。

これらはずべて、皮下脂肪にわきが臭の原因の脂肪を溜めているのだと考えてください。

術後の注意点

わきがの手術は吸引法をのぞいては大きさの大小はありますが、わきの下をメスなどで切開して行います。
当然何針かは縫うことになるので、手術後はわきの下には厚くガーゼなどでおさえてあります。激しく動いたりすると傷がふさがらなかったり、皮膚が壊死してしまうことがあるので、しっかりと抑えておく事が大事です。

ガーゼを厚くあてて包帯でぐるぐるとしっかり抑えてあり、定期的にガーゼの交換と消毒を繰り返していきます。

順調であれば10日〜2週間でもれは取ることが出来ると思います。それまでは、腕を上に上げたり、力が入るような動作をしたりしてはいけません。

この期間をどう過ごすかによって、手術の傷跡や治りの早さが決まってきてしまうのできちんと言われたとおりのことを守るようにしてください。

わきがのにおいの程度は肉類などの動物性脂肪を取りすぎると強くなります。
ですからまずは食生活から肉類を減らす事が先決です。
ただ減らす、といってもどうやったらいいのか分からないでしょうから具体的に説明してみます。

１．肉類を食べる回数を減らす
　　例えば夕飯にからあげを食べて、次の日の朝にハンバーガーを食べたりしていませんか？少し気をつけて肉類が続かないようにしましょう。
２. ステーキやとんかつなどの白い部分は食べない。
　　白い部分は明らかに脂肪ということが目で確認できるので取り除いて食べません。肉類を食べる時もなるべく体に入れる分を少なくする。
３. 食べ物の総合的な工夫をする
　　慣れてきたら肉を肴に変える、バターをマーガリンにする、野菜や食物繊維をたくさん取る

とこかで良く聞く内容ですね。
わきがのにおいをひどくしないためには、「コレステロール」「中性脂肪」を減らす事と同じなのです。
体の中のいらない脂肪を出すような食生活をすれば、わきがのにおいも軽減されていきます。

術前の注意

自分の納得のいくまで説明を聞いて、それから初めて手術となりますが、手術をする前にしておいた方がいい事があります。

どんな手術をするかにもよりますが、やはり程度の差はあってもわきの下を切ることには変わりがないので、手術をしてしまうとある程度の期間は腕を上に上げたり、力を入れたりすることが出来ません。
ですから、おうちのそうじや買い物など、手術をして帰ってきてもあまり動かさずに済むようにしておきましょう。

お風呂も病院やクリニックの方針にもよりますが、抜糸までは入れないと考えておいた方がいいと思います。

また、うでがあまり上がらなくなるので、前あきボタンのブラウスなどを用意して着替えも楽にできるように考えておいてください。

わき毛をそっておく、事前に薬を飲んでおくなどお医者様の指示は必ず守ってから手術に入ってください。

わきがの臭いは直接わきの下からもにおいますが、実は衣類に染み込んだ汗がにおいを発生させているのです。

わきの下をいくらゴシゴシ拭いても臭いが取れないのはそのためです。
わきがのひとは衣類の種類や着かたを工夫する必要があります。

ポリエステルなどツルツルしたブラウスなどは汗を吸い取らないため、わきの下の汗がそのまま乾かずに残ってしまいます。
綿などの親水性のある衣類は確かに汗を吸い取ってくれますが、厚さや着かたによっては汗が引かずに濡れたままだったり、広範囲に広がってしまうこともあります。
今は綿の素材のものよりも、吸水性や速乾性のある繊維でできたものが多く出ているので、それらを工夫してください。

汗を蒸発させるにはゆったりとしたデザインの服を着てなるべく早く汗を乾かす事が大事です。もちろんシャツなどをそのまま着るのではなく、下着を必ず着用して下着に汗を吸い取らせるようにしてください。

必要であれば、汗わきパットなどもありますが、これは汗は吸い取ってくれますが、においは取れるものではないものが多いので注意が必要ですね。また汗わきパットをしているんだ、と言う精神的負担から汗が出てきてしまうことも考えられますね。

わきがの臭いをおさえるには、汗を抑えるだけでもわきの下を殺菌するだけでもだめで、両方の目的似合った薬剤を配合するのが良い方法です。
わきがの臭いを抑える作用がある薬剤は次の通りです。

・20%の塩化アルミニウムの水溶液でわきの下を2〜3時間湿布する
・5〜10%のみょうばん水溶液と5〜10%の過マンガン酸カリ水溶液を混ぜたもので湿布する
・1〜5%ホルマリンアルコール溶液
・オロナイン軟膏
・ヒビテンクリーム
・ネオマイシン
・その他の抗生物質を含むクリーム

これらを使用すると、1日くらいは臭いを抑える事が出来ます。
しかし、汗をかくと薬の効果は薄れてきてしまうので日に何度もつけたり、寝る前によく落とさないで寝たりすると、皮膚にさまざまなダメージを与えてしまうので注意してください。また薬の扱いには充分気をつけて間違いのないように行ってください。

制汗剤は日本でもたくさんの種類が市販として販売されています。
ひとくちに制汗剤といってもその成分はさまざまに工夫されているようです。いくつか例をあげると

・お茶の成分が入っているもの
・Ａｇ＋、銀イオンが入っているもの
・みょうばんと同じ成分が含まれているもの

などがあります。使い方もさまざまで石鹸やボディソープのようになっていてお風呂で使うものや、スプレー式になっているものが多いようです。
簡単に手に入りますし、さまざまなにおいのものがたくさんあります。
気をつけて欲しいのが、においの成分が含まれているものを使うと、制汗剤のにおいと汗の臭いがまざってかえって悪い結果になることもあるので注意が必要です。
また、わきの下に制汗剤をつけ続けると毛穴がふさがってしまい、汗の出口をふさいでしまう事もあります。
スプレー式のものに多いですが、衣類についてしまうと色が付いてしまうものもあります。

制汗剤は、汗を抑えてくれ、においもカモフラージュしてくれるという便利なものですが、コストもかかりますし何より一時的で効果が短いのが難点ですね。
わきの下を清潔にして、あまり過剰につけすぎないように心がけてください。

わきがのみでなく体臭を抑えるための化粧品は、たくさん出ています。ローション･パウダー･スティックなどさまざまな形で市販されています。

・臭いとめローション　最も効果が高いです。汗を出さないための収れん剤･殺菌剤が配合されています。
・臭いとめクリーム　　脱臭剤のような役目をします。特に水分を分解するものが多いです。
・臭いとめパウダー　　臭いは抑える事ができますが、汗を抑える事は出来ないので、汗ですぐ流れてしまいます。
・臭いとめスティック　わきの下の使用には便利ですが、配合できる成分は限られてしまいます。

以上のように、市販の化粧品でも一時的に臭いを取ることは可能なのですが、多汗の取れないのが難点です。汗をかくとせっかくつけたものが流れてしまうし、時間が経つと結局はにおいは出てきてしまいます。

お酒やたばこは血液中や交感神経の促進をうながしてしまいます。

まず、お酒は飲むと血液の流れが早くなり、血液の流れが速くなると体温は上昇していくので汗を出そうと血液中から水分とミネラルが汗腺に流れていきます。そのため汗をかいてしまい、においがでてきてしまいます。お酒を飲むと食べ物も多く摂取するようになり、食べ物の内容によっては汗をかき見オイをだしてしまうものも多いですね。例えばとうがらしなどの辛味成分は発汗を促してしまいますし、にんにくや臭いのきついものは血液中から汗になるときににおいもそのままだしてしまいます。

たばこのニコチンは交感神経を刺激してしまいます。汗を出す汗腺は交感神経ととても深い関係があるので、脳が汗を出そうと交感神経に命令を出し、汗が出てきてしまうのです。

タバコの成分は血液をドロドロにしてしまうので、汚い血液から汗腺にそのまま流れてしまうと分泌物もドロドロのにおいの強いものになってしまいます。

粘り気のある汗を発生させてしまうアポクリン腺は実は胎児のとき、つまり母親のおなかの中にいるころにできます。

エクリン腺と同じに全身に分布していて、生まれた後もしばらくは胎児の名残で身体の各所にありますが、成長するにしたがってわきの下や陰部以外は消えて行ってしまいます。
残されたアポクリン腺は、思春期になり性ホルモンが活発に活動し始めると急に大きくなります。これを大汗腺といい、エクリン腺のことは小汗腺といいます。第二次性徴が始まるのが女性のほうがやや早く、乳房がふくらんでくるのと同時にアポクリン腺も大きくなり、分泌を始めます。

ですから、女性のほうが気づくのが早い分わきがになっている人に男女差があるように感じるのですが、実際はやや多い程度です。

わき毛がわきがのにおいの原因になることは分かっていますから、できればなるべくわき毛はなくしてしまう方がにおいの軽減にはなります。とはいえ男性はそれが男らしさのシンボルにもなっていますから、まるっきりツルツルなのも困ってしまう事でしょう。

女性は、わき毛をこまめに処理する事によって、多少の軽減があります。
アポクリン腺からでた汗がわきが臭としてにおい始めるまで大体２時間といわれていますから、少なくとも２時間ごとにこまめにわきの下をきれいに拭いてください。

その後に市販の制汗剤や抗菌剤などを塗っておくといいでしょう。これらも汗で流れてしまうと効き目が薄れてくるので、わきの下を綺麗にした後にはまた付け直しておきます。

もしも寝る前に体を洗わないとしたら、必ずわきの下についている制汗剤や抗菌剤はきれいに拭いてください。前についているものをそのままにしていても効果は出ませんし、むしろそこからまたにおいの元になる酵素が生まれてしまうかもしれません。

手術方法を確認する

わきがの手術には色々なものがあります。自分が考えている手術の方法と同じなのか、それとも違うのか、どんな方法でどうやって手術するのかをきちんと確認をすることが必要ですね。

もしも詳しい説明がなかったり、手術の方法をあいまいにしか教えてくれないようなところだとしたら、後悔する前に止めるという事も頭に入れながら話を聞いてください。

お医者様側も患者になる人の病歴やわきがの状態、どんな風に悩んでいるのかを詳しく知る必要があるので、悩んでいる事や身体の状態などを隠さずに話すようにしてください。
特に、現在飲んでいる薬があればその種類を、アレルギーの有り無しなどによって使う薬や治療方法が変わってくることがあるので忘れずに伝えるようにしてください。

インフォームド･コンセントを行うことによって手術を受ける側も行う側もお互いの信頼感が生まれた方が、よりよい手術になるのは間違いのないことですから、思っていることは全て話し疑問のないようにしっかりと説明を受けるようにしてください。

手術の料金を確認する

肝心の手術の費用ですが、これは本当にさまざまです。

総合病院などではわきがの手術は保険がきいて4万円台から出来るのに対し、美容整形外科の手術では90万円以上かかるところもあります。

もちろんわきがの程度や手術の方法、術部の範囲の大きさなどによってその費用は変わってきます。
同じ手術でも、最新式機械で行う場合は高かったりするのかもしれませんね。

わきがの手術は色々ありますが、基本的に簡単に狭い範囲の手術は安く、広範囲で手術の方法も難しく長くかかると費用は高くなると思って間違いないようです。

その人その人のわきがの程度にもよりますが、簡単に安く出来るという事は逆に言うとアポクリン腺やエクリン腺の取り残しなどで臭いがとり切れない、又は再発をしてしまう、という可能性もあります。また程度に関係なく高い設定をしている可能性もないわけではないでしょう。

いずれにしても後から聞いてなかった、ということがないように手術費用がいくらかかるのかを確かめて下さい。

高いと感じても実際の手術を行うための説明で納得できればそれが一番の方法でしょうし、安いからいいやと安易に決めて再発や取り残しがあったりすることも考えられるので、手術の方法が決まったら即決しないで色々見たり聞いたりして相場を確かめるのも1つの手かもしれませんね。

資格があるかどうか確認する

わきがの手術をしてもらうのに色々なところがありますが、それらが全てちゃんとした手術を行ってくれるか、手術の腕はどうなのか、アフターフォローは万全か、など不安な要素を取り除いてから望みたいものです。私たちからみたら、お医者様全てがいいうでと資格を持っていると思いたいですが、実際はあやふやなところもああるので注意が必要です。
確実とはいえませんが、ある程度の情報をカウンセリングで手に入れることができます。

１．日本美容外科学会の専門医であるか。もしくは形成外科の専門医であるか。
２．わきがの手術を自信持ってやれるまでの数をこなし、経験をこなしているか。
３．医師そのものが経験のなさそうな若さ、もしくは精密な手術が行えそうな年齢か。
４．病院やクリニックがわきがの認定治療医の資格があるか

わきがの手術に限ったことではありませんが、手術をして欲しい部分のことを専門にやっているお医者様でないと、何度もやり直したり、傷が大きく残ったりといったトラブルが出てきてしまう可能性があります。
そういったトラブルを避けるためにも最低限の情報は入手してから手術の決心をして下さい。

わきがの臭いを抑えるには、まずは肉類中心の洋風の食事を避けて、米・大豆・魚・野菜を中心に食生活を変えることが先決です。

なぜなら、その体質を改善する事によって、体の中から体調を整えることで臭いが軽減されるからです。
また、極端なダイエットも自律神経の働きを悪くさせてしまい、汗が勝手にでてきてしまったりするので注意が必要です。

無理をし過ぎない運動と、整った食生活、それにストレスを溜めない生活を心がけると体調が良くなり汗の種類も良い汗となってにおいがなくなっていきます。

わきがの人はわきの下のにおいの事だけを考えてしまいがちですが、要するにわきがでなくても健康的な体に持っていくための努力と同じ事をしなければいけないという事ですね。